探偵事務所と興信所の違い

探偵と興信所の違い イメージ

探偵事務所と興信所、どちらに依頼すれば良いか

浮気調査を依頼する時などに

「探偵事務所」と「興信所」のどちらに依頼すればいいのか?

という疑問をお持ちではないでしょうか。

答えは、

どちらでもよいです。

浮気調査を依頼する場合、探偵と興信所のどちらに依頼するかを選ぶ際に、いくつかの要因を考慮する必要があります。以下は、それぞれの選択肢の特徴と選択の際に考慮すべきポイントです:

1. 探偵事務所

個人の専門家

探偵は、個人のプライベートインベスティゲーターとして、広範なスキルと専門知識を持ち、多岐にわたる調査活動を行います。彼らは法執行機関や企業の調査とは異なり、個人的な依頼に応じたサービスを提供することが特徴です。そのため、個別のニーズに対応した柔軟なアプローチが求められます。探偵の活動分野は幅広く、浮気調査や不倫の証拠収集、家出人や行方不明者の捜索、家族や友人に関する調査、さらにはストーカー被害や嫌がらせの解決支援などが含まれます。また、企業の依頼で従業員の背景調査や内部不正の調査を行うこともあります。

探偵は、依頼者が抱える問題の深刻さや感情的な側面を理解し、敏感に対応することが重要です。例えば、浮気調査の場合、依頼者は配偶者に対する強い不安や疑念を抱えているため、探偵はその心情に寄り添いながら調査を進める必要があります。こうした繊細な問題に対して、探偵は冷静かつ客観的な視点を持ち、状況を分析しながら適切な対応策を提供します。

さらに、探偵は常に法的な制約を遵守し、調査活動が法律に抵触しないように注意を払います。例えば、盗聴や不正な手段での情報収集は厳しく禁じられており、探偵は倫理的な規範に基づいて行動しなければなりません。依頼者のプライバシーを保護するために、収集した情報は厳重に管理され、外部に漏れることがないように徹底したセキュリティ対策が講じられます。

探偵業においては、依頼者との信頼関係の構築が不可欠です。依頼者は個人的な問題を抱えているため、探偵に対して高い信頼を寄せることが多く、その期待に応えるために探偵は丁寧で誠実なコミュニケーションを心がけます。依頼者の不安や疑問に対して適切な説明を行い、安心感を提供することで、依頼者との間に強固な信頼関係を築くことが可能です。このように、探偵は単なる情報収集のプロフェッショナルにとどまらず、依頼者の心の支えとなり、問題解決のために共に尽力する存在と言えます。

法的な訓練

多くの探偵は、調査活動を適切に進めるために、法的な訓練を受けています。これは、探偵が行う調査が法律に違反することなく、依頼者に不利益をもたらさないために不可欠な要素です。探偵は、刑法や民法、個人情報保護法など、調査に関連するさまざまな法律を熟知しており、それらに基づいた調査手法を採用します。例えば、盗聴や不正アクセスなどの違法行為を避け、監視や尾行といった調査手段も、公共の場で合法的に行われるよう厳しく管理されています。また、場合によっては、捜査令状や裁判所の許可が必要となる場面もあり、探偵はそのような法的手続きを正確に踏むことが求められます。

さらに、探偵は依頼者に対して調査の進行状況や結果を報告する際にも、法的な観点から適切なアドバイスを行います。例えば、調査で得た証拠が裁判で使用可能かどうかを判断し、その証拠の取り扱い方について法的に助言することが重要です。探偵の法的な知識は、依頼者がトラブルに巻き込まれないようにするための防御策となります。探偵はまた、依頼者が関与する問題が法的にどのような影響を与えるかを予測し、そのリスクを最小限に抑えるための行動を提案することもあります。

加えて、探偵は調査対象者のプライバシー権を尊重し、調査活動が法律の枠内で行われることを厳守します。情報を収集する際は、対象者の同意が必要な場合や、公の場での観察が許される範囲を守るなど、慎重な対応が求められます。さらに、収集した情報は厳重に管理され、第三者に漏洩しないよう、厳しいセキュリティ対策が施されます。このようにして、探偵は依頼者と対象者の双方の権利を保護しながら、誠実に職務を遂行します。

探偵の役割は、単に事実を調査し、証拠を提供するだけではなく、依頼者の問題解決を法的な視点からもサポートすることです。彼らは依頼者に寄り添い、感情的な支えとなりながら、冷静で客観的なアプローチを通じて、信頼性の高い結果を提供します。このような法的な知識と調査スキルを兼ね備えた探偵は、依頼者に安心感を与え、信頼できるパートナーとして問題解決に尽力します。探偵のプロフェッショナリズムと倫理的な姿勢は、依頼者が困難な状況に直面しているときに、最も必要とされる助けとなります。

秘密保持

個人の探偵は、依頼者から提供された情報や調査の結果を厳重に管理し、機密性を保持することが求められます。この機密保持は探偵業において非常に重要な要素であり、依頼者との信頼関係を築くための基盤となります。探偵は、依頼者から得た個人情報やプライバシーに関わるデリケートな情報を扱うことが多いため、それらが第三者に漏洩しないように細心の注意を払います。例えば、調査の過程で収集した証拠や報告書は、厳重なセキュリティ対策が講じられた環境で保管され、不正アクセスや情報漏洩のリスクを最小限に抑えるために最新の技術や手法が活用されます。

探偵はまた、法律の枠組みや職業倫理に基づいて行動し、依頼者のプライバシーや権利を尊重することが義務付けられています。例えば、収集した情報が依頼者にとってどのような影響を与える可能性があるのかを慎重に検討し、その情報が適切な形で使用されるよう指導を行います。さらに、調査結果が裁判などで使用される場合には、探偵はその証拠が法的に有効であるかどうかを確認し、不正な方法で得られた情報が含まれていないことを保証する必要があります。

依頼者は、探偵に対して個人的な問題を相談する際、非常にプライベートな内容を共有することが多く、そのため、探偵には高い信頼性と誠実さが求められます。探偵は、依頼者とのコミュニケーションを通じて、安心感を提供し、調査が完了するまで依頼者をサポートします。調査の進行状況について適切に報告し、依頼者が抱える不安や疑問に対して丁寧に対応することで、強固な信頼関係が築かれます。この信頼があってこそ、依頼者は探偵に対して安心して個人的な問題を打ち明け、調査を依頼することができるのです。

また、探偵は依頼者の情報を外部に漏らすことがないよう、秘密保持契約を結ぶことも一般的です。これにより、依頼者は自身の情報が厳重に保護されていることを確信でき、調査の依頼に伴う不安を軽減することができます。探偵は依頼者の信頼を守るため、法的および倫理的な責任を果たし、調査活動のあらゆる段階で機密性の維持に努めます。このように、探偵は依頼者のプライバシーを最大限に保護しながら、問題解決をサポートするプロフェッショナルとしての役割を果たします。

2. 興信所

法的な事業体

興信所は法的な事業体であり、法的な手続きやリソースを持っていることがあります。彼らは許可を得て営業しており、法律に基づいて調査活動を行います。このため、裁判所からの情報取得や法的な証拠の収集においても、適切な手続きを踏むことができます。また、探偵と同様に個人情報の取り扱いについても厳格な規則を守り、調査情報を機密に保つ責任を果たします。興信所は専門的な訓練を受けたスタッフや専門家を有しており、依頼者のニーズに応じた高度な調査を提供することができます。そのため、法的な問題や個人的なトラブルに対処する際に頼りになる存在とされています。

大規模なリソース

興信所は多くの調査担当者やテクノロジーを活用し、広範な調査を行うことができます。彼らは最新の技術やツールを駆使して、証拠の収集や情報の分析を迅速かつ効果的に行います。例えば、監視カメラやGPS追跡装置などの高度な機器を使用して、対象者の行動や移動をリアルタイムで把握することが可能です。また、オンラインデータベースや情報システムを活用して、広範なデータの収集と分析を行い、依頼者に正確な報告書を提供します。さらに、調査担当者は専門的な訓練を受けており、さまざまな状況に対応できる能力を備えています。これにより、興信所は幅広い調査ニーズに対応し、依頼者の期待を満たす高品質なサービスを提供することができます。

専門分野

一部の興信所は特定の業界や分野に特化していることがあり、特別な知識と経験を提供できることがあります。例えば、金融業界や法律業界、不動産業界など、特定のビジネス環境や法的問題に精通した専門家が在籍していることがあります。これにより、依頼者のニーズに応じた深い洞察と高度な分析が可能となり、より正確な調査結果を提供することができます。特定の業界知識を活かしたカスタマイズされたアプローチで、依頼者の問題解決をサポートする興信所は、信頼性の高いパートナーとして評価されています。

選択肢の間で最も重要なのは、信頼性とプロフェッショナリズムです。調査を依頼する前に、以下のポイントに注意してください:

ライセンスと認証:
探偵や興信所が適切なライセンスや認証を持っていることを確認しましょう。法的な問題が生じた際には、信頼性が高いプロフェッショナルを選ぶことが重要です。ライセンスや認証は、探偵や興信所が法的な手続きを適切に行い、依頼者の権利を守るための基準となります。また、ライセンスを持つ探偵や興信所は、適切な訓練を受けており、倫理的な規範に従って行動することが期待されます。そのため、依頼者は信頼性の高いプロフェッショナルを選ぶことで、調査の正確性と安全性を確保することができます。

参考情報: 過去の顧客のレビューや評判を調べ、信頼性を確認しましょう。

契約: 調査を依頼する際に、契約内容や料金について明確に取り決めましょう。

コンサルテーション:
初回の面談や相談を通じて、プロフェッショナルとの相性や信頼感を評価しましょう。

最終的に、あなたの具体的な状況とニーズに合った探偵または興信所を選ぶことが重要です。

※参考:探偵事務所と別れさせ屋の違い

また、以下に探偵と興信所の違いについて何があるのかも少々書いてみたいと思います。

 

探偵事務所

探偵事務所(たんてい)とは、個人や企業、法的なクライアントに対して、調査、情報収集、監視、証拠収集などの専門的な調査サービスを提供するプロフェッショナルです。彼らの主な役割は、依頼者の要求に基づき、特定の情報を収集し、調査対象に関する事実を明らかにすることです。探偵事務所の活動範囲は非常に広く、浮気調査や家出人捜索といった個人的な案件から、企業の不正行為の調査、従業員の背景調査、さらには訴訟に関わる証拠収集など、さまざまな分野に及びます。

探偵事務所は、その職務を遂行するにあたり、高度な調査技術とともに、法律や倫理に関する深い知識が求められます。違法な手段での情報収集は厳しく禁じられており、探偵事務所は常に法的な枠組みの中で行動しなければなりません。例えば、監視や尾行、インタビュー、データ解析などの調査技法は、すべて法の範囲内で行われ、違法な盗聴やハッキングなどは禁止されています。加えて、探偵事務所は依頼者や調査対象者のプライバシーを尊重し、収集した情報を慎重に取り扱うことが求められます。情報の管理には厳重なセキュリティ対策が施され、外部に漏洩することのないよう徹底的に保護されます。

探偵事務所はまた、調査結果を依頼者に報告する際、法的観点からの適切なアドバイスを提供することもあります。特に、調査で得られた証拠が裁判などで使用される場合、探偵事務所はその証拠が法的に有効であることを確認し、不正な方法で取得されたものが含まれていないことを保証します。このように、探偵事務所は調査を通じて依頼者をサポートし、問題解決に向けた具体的な行動を提案する役割も担っています。

探偵事務所の職務は、非常に繊細で高度なスキルが求められる仕事です。依頼者が抱える問題の解決に向けて、探偵事務所は冷静かつ客観的な視点を持ち、状況を分析しながら最適な調査方法を選択します。そのため、探偵事務所には高い探査能力や分析力が必要とされるほか、依頼者との信頼関係を築くためのコミュニケーション能力も非常に重要です。探偵事務所は依頼者に対して誠実に対応し、安心感を提供することで、依頼者が抱える不安や疑念を軽減させる存在でもあります。

探偵事務所は一般的に以下の活動を行います

浮気調査:
探偵事務所や興信所が適切なライセンスや認証を持っていることを確認しましょう。法的な問題が生じた際には信頼性が高いプロフェッショナルを選ぶべきです。ライセンスや認証は、その業務を適法に行うための基本的な条件であり、それがあることで依頼者は安心してサービスを受けることができます。また、適切なライセンスを持つ探偵や興信所は、専門的な規範や倫理的なガイドラインに基づいて行動し、依頼者の権利とプライバシーを尊重します。したがって、依頼する際には必ずライセンスや認証の有無を確認し、信頼性の高いプロフェッショナルを選択することが重要です。

背後調査:

個人や企業に対して背後調査を行い、個人の過去の履歴、信用情報、犯罪歴などの情報を収集することがあります。依頼者のニーズに応じて、探偵や興信所は多岐にわたる情報源を活用し、徹底的な調査を行います。この過程で得られた情報は、依頼者が重要な決定をする際の有力な支援となります。

紛争解決:
法的紛争の証拠収集を行い、裁判に役立つ情報を提供することがあります。探偵や興信所は、法的手続きにおいて証拠の収集と整理を専門的に行い、裁判所での使用を想定した報告書を作成します。依頼者の弁護士や法律顧問と密接に連携し、訴訟戦略に重要な役割を果たします。これにより、法的紛争の解決に向けて正確で信頼性の高い情報を提供し、依頼者の利益を守る支援を行います。

盗聴発見:
不正な盗聴装置を見つけ、プライバシーを保護するための対策を提供することがあります。

失踪者探し: 行方不明者の捜索や連絡を取るための調査を行うことがあります。

企業調査:
企業に対する内部調査、競合他社の監視、従業員の不正行為の調査などを実施することがあります。

探偵は一般に法的な要件と倫理規範に従い、調査を実施します。彼らはプライバシーに関する法律や法的な制約を遵守し、証拠を収集するための合法的な手法を使用します。また、探偵は調査結果を報告書として提供し、必要に応じて法廷で証言することもあります。

探偵は個人や法的なクライアントの要望に応じてさまざまな調査サービスを提供し、プライバシーの保護や法の下での証拠収集に関して専門知識を持っています。

※参考:探偵業法

第二条
この法律において「探偵業務」とは、他人の依頼を受けて、特定人の所在又は行動についての情報であって当該依頼に係るものを収集することを目的として面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の興信所の調査を行い、その調査の結果を当該依頼者に報告する業務をいう。

尾行や張り込み、聞き込みによって興信所の調査を行うこと(を認められている)は、探偵という職業の最大の特徴と言えます。

浮気調査や素行調査、勤務先調査や所在調査、などが興信所の主な調査項目です。

 

興信所

一方、興信所については「興信所業者が講ずべき個人情報保護のための措置の特例に関する指針」に定義が示されています。

第2 用語の定義

ア、調査業務
他人(個人である者に限る。以下同じ。)の生命、身体、財産その他の権利利益の保護のために必要な人の所在又は行動に関する事項について、当該他人の需要に応じて調査し、その結果を当該他人に報告する業務

上記アの調査業務を行うものが興信所業であると定義されています。

これは法律ではなくガイドラインであり、個人情報の取り扱いについてが主な内容となりますが、探偵ではなくわざわざ「興信所」として作成されている点では重要です。

注目すべきは下記2つの項目でしょうか。

1)依頼者が「個人である者に限る」となっているところ

2)尾行・張り込み・聞き込みなどの調査方法について特に記載がないところ

簡単にまとめると「個人からの依頼で、依頼者の権利保護のために調査を行う」のが興信所ということになります。

法人からの依頼は受けられないということなのか?とこれには少し違和感を感じざるを得ませんが。

また、ガイドライン中には「違法な手段は用いないように」とあるので、合法的に尾行や張り込みを行うにはやはり探偵業の届出が必要となるでしょう。

かつては、興信所は調査対象者本人に調査であることを告げ、聞き込みをかけていたそうです。

現状でそのような業務を行うのは、企業信用調査会社や保険会社といったところではないでしょうか。

現在の探偵業・興信所業を考えると、一昔前の興信所のイメージで作成されたガイドラインという気がしなくもありません。

 

探偵事務所と興信所の違いについてのまとめ

探偵と興信所は、調査と情報収集のプロフェッショナルですが、異なる特性と機能を持っています。以下は、両者の主な違いをまとめたものです:

探偵(Private Investigator):

個人の専門家:
探偵は個人のプライベートインベスティゲーターであり、一般的に個人との契約を通じて調査サービスを提供します。

法的な訓練:
多くの探偵は法的な訓練を受けており、調査活動を法的に適切な方法で実施することが期待されます。

感情的な問題に敏感:
探偵は感情的な問題に対応する経験があることがあり、浮気調査などの感情的に敏感な問題を取り扱うことができます。

秘密保持: 個人の探偵は調査情報を機密に保つことが求められます。

興信所(Investigation Agency):

法的な事業体:
興信所は法的な事業体であり、法的な手続きやリソースを持っていることがあります。多くの場合、大規模な組織です。

大規模なリソース:
興信所は多くの調査担当者やテクノロジーを活用し、広範な調査を行うことができます。

専門分野:
一部の興信所は特定の業界や分野に特化しており、特別な知識と経験を提供できることがあります。例えば、企業調査、背後調査、競合調査など。

法的な調査:
興信所は法的な調査を行うことができ、証拠の収集と法廷での証言に関する経験を持っていることがあります。

どちらを選ぶかは、具体的な状況やニーズに依存します。信頼性とプロフェッショナリズムが最も重要であり、選択する前にライセンスや認証、参考情報、契約、コンサルテーションなどを考慮することが重要です。また、探偵や興信所が法的な要件と倫理規範に従って調査を行うことが必要です。

「安い」という探偵・興信所