「安い」という探偵・興信所

格安料金

「安い」「格安」は本当か

探偵の広告や宣伝、WEBサイトを見ると「安い」「格安」「最安値」などの表現を目にすることが多いかと思います。

「安い」という表現が多岐にわたり、実際の探偵事務所選びにおいて、相談者がどれが本当に安いのか見極めることが難しい状況にあります。探偵事務所自体が各々が「安い」とアピールしている中で、消費者はどのサービスが実際に予算に優しいかを見極める必要があります。以下に、その視点からの考察を詳しく説明します。

「安い」が主観的である理由

  1. 料金の透明性の欠如:
    • 探偵事務所のウェブサイトや広告には一般的に基本料金が示されていますが、追加料金や費用の詳細が不透明な場合があります。相談者は最終的な費用を正確に予測することが難しくなります。
  2. 探偵業界の多様性:
    • 探偵業界には浮気調査、背後調査、企業調査など、さまざまな分野が存在します。各分野において求められるスキルや技術が異なるため、それが料金に影響を与え、相談者によって「安い」と感じるサービスが異なります。
  3. 顧客のニーズの多様性:
    • 顧客の要望やニーズも多岐にわたります。一部の探偵事務所は特定の分野に特化しており、その分野で高い効果を発揮しますが、他の分野においてはサービスが限定的となり、価格が相対的に高くなることがあります。

安さを判断するポイント

  1. 見積もりの詳細:
    • 事前に探偵事務所から提供される見積もりが詳細であるほど、相談者は費用の透明性を確保しやすくなります。基本料金だけでなく、追加費用やオプションサービスの費用も確認しましょう。
  2. 口コミや評判の確認:
    • 過去の顧客の口コミや評判を調査することで、探偵事務所の実力や提供するサービスに対する満足度を知ることができます。ただし、感想は主観的であるため、複数の情報源から情報を収集することが重要です。
  3. 契約前の相談:
    • 探偵事務所と契約を結ぶ前に、直接相談し、希望するサービスや調査の内容について詳しく確認しましょう。その際、費用に関する細かな点を尋ね、理解を深めることが大切です。

結論

探偵事務所選びにおいて「安い」という言葉は主観的であり、実際の価値やサービス内容は多岐にわたります。見積もりや口コミの確認、契約前の相談を通じて、探偵事務所が提供するサービスが相談者の予算に合致しているかを確認することが重要です。相談者が納得のいく形で探偵事務所を選ぶためには、事前の調査や情報収集が不可欠です。

繰り返しますが、いろんな人が安いと言っているのではなく、いろんな探偵事務所が自分で安いと言っているだけです。

この時点でもう探偵事務所って何だか胡散臭いなとお思いかもしれませんが、実際にそういうやり方が業界に広がってしまっている状況です。

口コミやランキングによる「安い」という評価

では、第三者による「安い」という評価はないのかというと、あることはあります。

それは「口コミサイト」「ランキングサイト」による評価です。

しかし、この口コミ・ランキングサイトに掲載されているものは一部の探偵・興信所にかなり偏っている傾向が見られます。

全国に数千あるといわれる探偵・興信所を全て比較するのは大変骨の折れる作業で、どこのどんな人が何のためにそんな比較を行ってくれるのか?という問題があり、そんなことをやってのけた方はおそらく今まで誰一人としていないはずです。

じゃあ今ある口コミ・ランキングサイトは何なの?ということになりますが、多少のWEB知識を持つ方ならすぐにわかることで、「ステマ」「アフィリエイト」によって作られているサイトなんですよね。

業界内部で働く者としては、ご丁寧にランク付けまでしてご苦労様です、と言いたいところですが、これがステマやアフィリエイトの手法の一つなので、そういったサイトが現れてしまうのはある意味仕方ないことかもしれません。

つまり何が言いたいかというと、これらのサイトの目的は「特定の探偵の宣伝」をしたり、「サイト運営者自身が利益を得ること」なので、「紹介している探偵が本当に安いかどうかは関係ない」ということです。

第三者の評価としてあてにしてはいけないということですね。

探偵が「安い」と主張する仕組みを見抜く

では、安さで探偵を探している人はどうすればよいのでしょうか。

そもそも探偵事務所が自ら安いと主張するからには、おそらくそれなりの根拠や自信があってのことなんだろうと思います。

「安い」という表現が抽象的であり、かつ一般的な金銭感覚では理解しにくい場合、探偵・興信所の料金を適切に比較し判断することは困難です。さらに、「安い」と主張するが他社との比較から高額である場合や数字を提示せずに「安い」と言う場合、これらは消費者にとって混乱を招く要因となります。以下に、このような状況を避けるためのアプローチを詳しく解説します。

金銭感覚を超えた比較
透明性の重要性:

探偵・興信所が提供する料金体系は透明性が求められます。見積もりや契約書には基本料金だけでなく、追加料金やサービスの範囲、支払い条件などが明記されていることが重要です。これにより、相談者は明確な基準をもって比較できます。

他社との比較:

他社と比較する際、同じ調査内容やサービスが対象であることが重要です。探偵事務所が提供するサービスが他社よりも包括的である場合、その価格が高額であっても適切と考えることがあります。徹底的な比較が必要です。
「安い」の根拠を明示する

提供される価値の明示:

探偵・興信所が「安い」と主張する場合、それがなぜ安いのか、他社と比べてどのような価値が提供されるのかを具体的に説明することが必要です。例えば、最新のテクノロジーの活用や経験豊富なスタッフの提供などが挙げられます。

成功事例や実績の共有:

「安い」と言う探偵・興信所は、成功事例や実績を積極的に共有することで、その信頼性を高めることができます。実績は価格だけでなく、サービスの質や効果に対しても評価の材料となります。
消費者教育の一環としての情報提供

料金体系の理解を促進:

探偵業界においては、一般の消費者が料金体系を理解しやすいような情報提供が求められます。探偵・興信所は、ウェブサイトや資料を通じて料金の説明や注意点をわかりやすく公開することが大切です。

相談者とのオープンな対話:

探偵・興信所は相談者との対話を通じて、具体的なニーズや要望を理解し、その上で適切なサービス提供と料金設定を行います。相談者に対してオープンで誠実なコミュニケーションが重要です。

結論

「安い」という言葉が抽象的で、かつ他社との比較が難しい場合、探偵・興信所は透明性と明確な根拠を提供することが求められます。相談者に対して価値や信頼性を理解しやすくするために、情報提供や対話が重要です。これにより、探偵業界全体の信頼性向上と消費者の安心感が確立されるでしょう。

話を戻すと、安いと主張するには「目に見える数字」が実際に安い数字である必要があります。

おそらくどこの探偵事務所も「調査員1名・1時間」でいくらなのかの数字を出してくるはずです。

その数字が安く見えても、本当に安いかどうか?を判断するには下記のポイントをおさえる必要があります。

  1. 最低契約時間は何時間なのか?
  2. 最低契約調査員数は何名か?
  3. 1回の調査で最低限かかる料金はいくらなのか?

なぜこんなことを書くのかというと、「その探偵事務所の提示する最安単価になるには長期間及び高額契約が必要」などというからくりがあったりするからです。

見た目は安くても「1回の調査で多くの調査員を使って契約時間も長い、結果として最低限かかる料金がかなり高かった」ということもありえます。

つまり実質的な「調査員1名・1時間の料金」と「最低限かかる調査料金」を割り出して比較する必要があるわけです。