探偵事務所の料金相場を徹底解説!予算内で依頼するためのコツ

・基本的な料金体系の種類

1.時間料金制(時間単価制): 調査員1名あたりの時間単価に、調査時間と調査員数を乗じて料金を算出する方式です。
2.パック料金制(定額制): あらかじめ決められた調査内容と時間に対して、定額の料金を設定する方式です。
3.成功報酬型: 調査目的が達成された場合にのみ、報酬が発生する方式です。
4.複合型: 上記の料金体系を組み合わせて使用する方式です。例えば、時間料金制で基本調査を行い、成功した場合に成功報酬を支払うという方式や、パック料金制に加えて、追加調査が必要になった場合は時間料金制で追加料金を支払うという方式などがあります

・各料金体系の詳細と相場

1.時間料金制(時間単価)

・計算方法: (調査員1名あたりの時間単価) × (調査時間) × (調査員数)
・相場: 調査員1名あたり1時間7,000円~10,000円程度が相場です。通常、調査は2名以上で行われるため、1時間あたり15,000円~20,000円程度が目安となります。
・メリット: 調査時間に応じて料金が変動するため、短時間の調査であれば比較的安価に済む場合があります。
・デメリット: 調査時間が長引くと、料金が高額になる可能性があります。また、調査が不成功に終わった場合でも、調査時間分の料金が発生します。
・例: 調査員2名で5時間の尾行調査を行った場合、1時間あたり15,000円とすると、15,000円 × 5時間 = 75,000円となります

2.パック料金制(定額制)

・相場: 調査内容によって大きく異なりますが、数十万円程度のパックが多いです。
・メリット: 料金が明確で、予算を立てやすいです。
・デメリット: パックに含まれていない調査が必要になった場合、追加料金が発生する可能性があります。また、調査が短時間で終了した場合でも、パック料金全額を支払う必要があります。
・例: 浮気調査3日間パックで30万円という場合、3日間集中的に調査が行われます。

3.成功報酬型

・相場: 成功報酬額は、調査内容によって大きく異なります。着手金と成功報酬の両方を設定している事務所もあります。
・メリット: 調査が不成功に終わった場合、報酬を支払う必要がないため、依頼者にとってリスクが少ないです。
・デメリット: 成功報酬額が高額に設定されている場合があります。また、何をもって「成功」とするかの定義が曖昧な場合、トラブルに発展する可能性があります。契約前に、成功の定義を明確に確認することが重要です。
・例: 行方不明者の所在調査で、着手金10万円、成功報酬50万円という場合、行方不明者の居場所が特定できた場合に、追加で50万円を支払います。

4.複合型

・メリット: 依頼内容に合わせて柔軟な料金設定が可能になります。
・デメリット: 料金体系が複雑になるため、契約前にしっかりと内容を確認する必要があります。

・その他費用
上記以外にも、以下のような費用が発生する場合があります。
・車両費: 尾行調査などで車両を使用する場合、車両費が別途請求される場合があります。
・交通費: 調査員の交通費が別途請求される場合があります。
・宿泊費: 遠方での調査などで宿泊が必要になった場合、宿泊費が別途請求される場合があります。
・機材費: 特殊な機材(例:特殊カメラ、GPS発信機など)を使用する場合、機材費が別途請求される場合があります。
・報告書作成費: 調査報告書の作成費用が請求される場合があります。
・弁護士紹介料: 弁護士を紹介してもらう場合、紹介料が発生する場合があります。

・料金体系を選ぶ際の注意点
:料金体系の種類: 各事務所がどのような料金体系を採用しているか。
:料金の内訳: どのような費用が含まれているか、追加料金が発生する場合はどのような場合か。
:成功の定義(成功報酬型の場合): 何をもって「成功」とするのか。
:見積書の明瞭性: 見積書の内容が分かりやすく、詳細に記載されているか。
:複数の事務所との比較: 複数の事務所から見積もりを取り、料金だけでなく、担当者の対応や事務所の信頼性なども比較検討する。

・料金の内訳

人件費

:調査員の時間単価は、経験やスキルによって異なります。経験豊富なベテラン調査員ほど、時間単価が高くなる傾向があります。
:調査員の人数は、調査の内容や規模によって異なります。尾行調査などでは、複数名の調査員が必要となる場合が多いです。
;調査時間は、実際に調査を行った時間です。準備時間や移動時間も含まれる場合があります。契約前に、どこからどこまでが調査時間に含まれるのかを明確に確認することが重要です。

交通費

:交通費は、調査員の移動にかかる費用です。公共交通機関の利用料金、タクシー料金、レンタカー料金、自家用車を使用する場合はガソリン代、高速道路料金、駐車料金などが含まれます。
:調査地域や移動距離によって変動します。遠方での調査や、広範囲にわたる調査を行う場合、交通費が高くなる傾向があります。
:公共交通機関を利用する場合は、領収書などが証拠として提示されることが多いです。
:車両を使用する場合は、走行距離に基づいてガソリン代が計算される場合や、定額の車両費が設定されている場合があります。

機材費

:使用する機材の種類や性能によって費用が大きく異なります。特殊な機材を使用する場合は、高額な費用が発生する場合があります。
:機材はレンタルする場合と、購入する場合があります。レンタル費用は、使用期間によって異なります。

車両費:尾行などで使用する車両の費用

:車両費は、尾行調査などで車両を使用する場合、車両のレンタル費用、ガソリン代、高速道路料金、駐車料金などが含まれます。
車種によって費用が異なり、高性能な車両や特殊な車両を使用する場合は、費用が高くなる傾向があります。

・告書作成費
:報告書のページ数や内容の充実度によって費用が異なります。写真や動画の編集、図面や地図の作成など、付加価値の高い報告書を作成する場合は、費用が高くなる傾向があります。
:報告書は、紙媒体で提供される場合と、データファイル(PDFなど)で提供される場合があります。

・見積もり確認時の注意点
:内訳の明記: 各費用の内訳が明確に記載されているか確認しましょう。不明瞭な点があれば、遠慮せずに質問し、説明を求めるようにしましょう。
:諸経費の扱い: 諸経費がどのように扱われているか確認しましょう。時間単価に含まれている場合と、別途請求される場合があります。
:追加料金の発生条件: どのような場合に、どのような名目で追加料金が発生するのか確認しましょう。
;見積もりと契約書の照合: 見積もり内容と契約書の内容に相違がないか確認しましょう。

・調査項目ごとの料金相場

1. 浮気調査

・調査内容: 配偶者や恋人の浮気の事実確認、証拠収集(写真・動画など)。
・料金相場:
:時間料金制:調査員2名で1時間あたり15,000円~25,000円程度。
:パック料金制:3日間程度の調査で30万円~80万円程度。
:成功報酬型:成功報酬(成功報酬額は調査費用全体の20%~50%程度)。

・料金に影響する要因
:調査期間:尾行日数、時間数。
:調査員の人数:対象者の警戒度、行動範囲などによって変動。
:調査地域:都市部か地方か。
:証拠の質:鮮明な写真や動画など、証拠の質が高いほど料金が高くなる傾向。

2. 所在調査(人探し)

・調査内容: 行方不明者、家出人、消息不明者などの所在特定。
・料金相場
:簡単な所在調査(住所や勤務先の確認など):10万円~30万円程度。
:中程度の所在調査(行方不明者の捜索など):30万円~80万円程度。
:難易度の高い所在調査(長期間の行方不明者の捜索、海外にいる可能性のある人物の捜索など):80万円以上。

・料金に影響する要因
:情報量:対象者の情報が少ないほど調査が難航し、料金が高くなる傾向。
:調査範囲:対象者の行動範囲が広いほど、調査に時間と費用がかかる。
:調査期間:長期間にわたる捜索が必要な場合、料金が高くなる。

3. 身元調査

・調査内容: 対象者の氏名、年齢、住所、職業、家族構成、学歴、職歴、交友関係、資産状況などの情報収集。
・料金相場: 20万円~50万円程度。
・料金に影響する要因:
:調査対象者の情報公開度:情報が少ないほど調査が難航し、料金が高くなる。
:調査範囲:調査する情報が多いほど、料金が高くなる。

4. 企業調査(信用調査)

・調査内容: 取引先の信用状況、経営状況、財務状況、反社会的勢力との関係などを調査。
・料金相場: 30万円~100万円以上。
・料金に影響する要因
:調査対象企業の規模:規模が大きい企業ほど調査に時間と費用がかかる。
:調査範囲:調査する情報が多いほど、料金が高くなる。
:情報の入手難易度:必要な情報の入手が困難な場合、料金が高くなる。

5. ストーカー調査・対策

・調査内容: ストーカー行為の実態調査、証拠収集、対策方法のアドバイス。
・料金相場:
:実態調査:時間料金制またはパック料金制。浮気調査に準じた料金体系となることが多い。
:対策:内容によって異なる。

・料金に影響する要因
:ストーカー行為の頻度、程度。
:対策の内容:証拠収集だけでなく、警察への相談支援、弁護士の紹介などを含む場合、料金が高くなる。

・予算を抑えるためのコツ

1. 調査目的を明確にする:無駄な調査を避ける

何を明らかにしたいのか、調査の目的を明確にすることが最も重要です。「浮気の事実を知りたい」「相手の居場所だけ分かれば良い」「過去の素行も知りたい」など、目的によって必要な調査内容と範囲が異なり、費用も大きく変動します。
目的が曖昧なまま調査を依頼すると、不要な調査まで行われ、費用がかさんでしまう可能性があります。事前に目的を明確にすることで、必要な調査のみに絞り込み、費用を抑えることができます。

2. 対象者の情報をできる限り集める:探偵の作業時間を短縮

調査対象者の情報(氏名、年齢、住所、勤務先、写真、行動パターン、交友関係、SNSアカウントなど)をできる限り集めておくことで、探偵の調査時間を短縮し、費用を抑えることができます。
情報が少ない状態から調査を開始すると、対象者の特定や行動把握に時間がかかり、人件費がかさんでしまいます。事前に情報を提供することで、探偵は効率的に調査を進めることができ、費用を抑えることができます。
例えば、浮気調査であれば、浮気をしている可能性のある日時や場所、相手の情報を伝えることで、調査時間を大幅に短縮できる可能性があります。

3. 調査日時や時間帯を絞る:効率的な調査を行う

対象者の行動パターンが分かっている場合は、調査日時や時間帯を絞り込むことで、効率的な調査を行うことができます。
例えば、浮気相手と会う曜日や時間帯が分かっている場合は、その日時のみに調査を集中することで、無駄な調査時間を削減できます。
逆に、対象者の行動が不規則な場合は、ある程度の期間を設けて調査を行う必要があり、費用がかさむ可能性があります。

4.可能な範囲で自分で証拠を集める:探偵の作業を一部肩代わり

法律に抵触しない範囲で、自分で証拠を集めることで、探偵の作業を一部肩代わりし、費用を抑えることができます。
例えば、浮気調査であれば、対象者の行動記録や写真などを自分で撮影しておくことで、探偵の調査時間を短縮できる可能性があります。
ただし、無理な証拠収集はトラブルの原因となる可能性もあるため、注意が必要です。

5.予算を事前に伝える:予算内で可能な調査プランを提案してもらう

探偵事務所に相談する際に、事前に予算を伝えることで、予算内で可能な調査プランを提案してもらうことができます。
予算を伝えることで、探偵事務所は無駄な調査を避け、効率的な調査プランを立てることができます。

6.調査期間を短く設定する:必要最低限の日数で依頼

調査期間が長くなるほど、費用は高くなります。必要最低限の日数で調査を依頼することで、費用を抑えることができます。
例えば、浮気調査であれば、浮気の可能性が高い日に絞って調査を依頼することで、調査期間を短縮できます。

7.成功報酬型は慎重に検討する:成功の定義を明確にする

成功報酬型は、調査が成功した場合に高額な報酬を支払う必要があるため、慎重に検討する必要があります。
特に、何をもって「成功」とするかの定義が曖昧な場合は、トラブルに発展する可能性があります。契約前に、成功の定義を明確に書面で確認することが重要です。

・複数の事務所から見積もりを取る重要性

1. 料金の比較:適正価格を知る

探偵事務所の料金体系は複雑で、同じ調査内容でも事務所によって見積もり金額が大きく異なる場合があります。これは、各事務所の運営方針、人件費、使用する機材、得意分野などが異なるためです。
・料金相場の把握: 複数の事務所から見積もりを取ることで、調査内容に対する料金相場を把握することができます。相場を知ることで、提示された見積もりが適正な価格であるかどうかを判断する材料となります。
・不当な高額請求の回避: 中には、相場を大きく上回る高額な料金を請求する悪質な業者も存在します。複数の見積もりを比較することで、このような不当な高額請求を回避することができます。
・極端な低料金への警戒: 極端に安い見積もりには注意が必要です。調査の質が低かったり、後から追加料金を請求されたり、最悪の場合は調査自体が行われなかったりする可能性があります。複数の見積もりを比較することで、このようなリスクを回避することができます。
・料金内訳の確認: 見積もり金額だけでなく、料金の内訳も確認することが重要です。人件費、交通費、機材費、報告書作成費など、何にどれだけの費用がかかっているのかを明確にすることで、料金の妥当性を判断しやすくなります。

2. 調査方法の比較:最適な方法を選ぶ

・最適な調査方法の提案: 複数の事務所から見積もりを取ることで、各事務所がどのような調査方法を提案してくれるのかを比較することができます。ご自身の状況やご希望に合った調査方法を提案してくれる事務所を選ぶことが重要です。
・最新技術の活用: 最新の調査技術や機材を活用している事務所もあれば、従来の調査方法を重視している事務所もあります。複数の見積もりを比較することで、各事務所の技術力や設備を確認することができます。
・調査の効率性: 調査方法によって、調査期間や必要な調査員の人数、費用などが異なります。複数の見積もりを比較することで、より効率的な調査方法を選ぶことができます。

3.得意分野の確認:専門性の高い調査を依頼する

探偵事務所には、それぞれ得意分野があります。例えば、浮気調査を得意とする事務所、所在調査を得意とする事務所、企業調査を得意とする事務所などがあります。
・専門性の高い調査: ご自身の調査内容に合った得意分野を持つ事務所を選ぶことで、専門性の高い調査を受けることができます。専門性の高い事務所は、豊富な経験とノウハウを持っているため、より確実な調査結果を期待できます。
・適切なアドバイス: 得意分野を持つ事務所は、調査だけでなく、調査後の対応についても適切なアドバイスを提供してくれる場合があります。例えば、浮気調査であれば、離婚手続きや慰謝料請求などについて、弁護士と連携したアドバイスを提供してくれる場合があります。