「結婚詐欺」とは? 今一度、確認しておこう!

「結婚詐欺」とは? 今一度、確認しておこう!

婚活ブームの昨今では、幸せなカップルが成立する一方で「結婚詐欺」の被害も増加しています。結婚詐欺に遭わないためには、そもそも結婚詐欺とはどのようなものなのかを今一度知っておく必要があるでしょう。
ここでは結婚詐欺とはどのような詐欺なのか、一体何を目的とされているのか、などについてご紹介します。

近年増加している「結婚詐欺」とは? 詐欺師の目的はなに?

結婚詐欺とは、婚姻をちらつかせて異性に近づき、その後あらゆる手段を駆使して金銭をだまし取るという犯罪行為を指します。この手口は、単に金銭的な搾取だけでなく、被害者の信頼や感情、さらには人生そのものをも巻き込む深刻な問題を引き起こします。結婚詐欺の実態として、詐欺師は初めに結婚の約束や真剣な交際をちらつかせながら、相手の心を掴むための巧妙な手法を用います。これにより、相手は詐欺師を信頼し、安心感を持つようになります。その後、詐欺師は様々な理由をつけて金銭を要求し、最終的には約束した返済をせずに姿を消すことが多いのです。このようなケースでは、詐欺師は金銭を名目上「借りている」としておきながら、実際には返すつもりがないことがほとんどです。

さらに、結婚詐欺の手口にはいくつかのバリエーションがあります。例えば、詐欺師は経済的な困窮や突然の病気、家族の問題などの虚偽の理由を挙げて、金銭を要求することがあります。これらの言い訳は、被害者が心情的に同情しやすい内容であるため、詐欺師の策略に乗ってしまうことが多いのです。詐欺師は、計画的に信頼関係を築き、その後に巧妙に金銭を搾取するため、被害者は気づいたときには手遅れという状況になりがちです。

また、結婚詐欺の被害者となるのは、必ずしも特定の層だけではありません。婚活をしている女性の中には、高収入を得ている方が多く、そのため詐欺師にとっては「狙い目」とされることもあります。高収入の女性は、経済的な余裕があると見なされやすく、その結果、詐欺師のターゲットにされる可能性が高いのです。詐欺師は、婚活を通じて知り合った相手に対し、さまざまな方法で接近し、金銭を要求するための巧妙な策略を巡らせます。

さらに、結婚詐欺は男性だけの問題ではなく、女性にも結婚詐欺を行う者が存在します。近年の「婚活」ブームに便乗して、結婚をちらつかせながら金銭をだまし取る不届き者が増加していることも事実です。このような詐欺師は、一般的には男女問わず存在し、それぞれ異なる手口を使って金銭を搾取します。詐欺の手口は年々進化しており、詐欺師は常に新しい方法を考え出しては、被害者を引っかけようとします。

結婚詐欺師は、しばしば被害者の心の隙間に入り込み、親密な関係を築いた後に突然姿を消すことが多いです。こうした詐欺師は、初めは非常に魅力的に見え、真剣な交際を希望しているように振る舞いますが、最終的には人の弱みや心の隙間を突いて金銭を搾取し、その後は何食わぬ顔で逃げるのです。結婚詐欺師の手口を知り、適切な対策を講じることで、こうした犯罪の被害に遭わないようにすることが重要です。知識を身につけ、慎重に行動することで、自分自身を守るとともに、大切な時間や感情を無駄にしないようにしましょう。

結婚詐欺をする人の特徴は? どんな手口を使う?

詐欺被害に遭わないためには、結婚詐欺師の手口を知っておくこと、冷静に対処することが重要です。
ここでは結婚詐欺師によくみられる特徴や手口についてご紹介します。あらかじめ頭に入れておくと役に立つでしょう。

結婚詐欺師によくある特徴は?

男性の結婚詐欺師の場合「ルックスが被害者好みで、かつ高学歴・高収入であることをアピールする」という特徴がよくみられます。
近年の結婚詐欺師は、ターゲットとなる女性を探す際にSNSをチェックするパターンが増えています。SNSの投稿から、自分がターゲットの好みに近いと分かればロックオン。そのまま婚活サイトや婚活パーティーに潜り込み、詐欺行為を試みるのが定石です。

学歴や収入に関してはかなりの確率で詐称しており、実際には全く違った状態である……というケースが多いです。ターゲットに信用させるために「会社を経営している」とニセの名刺やパンフレットなどを渡す場合もあります。また、ニセ会社のホームページを作るなど、より手の込んだ仕込みをする詐欺師もいます。

女性の結婚詐欺師は40代後半である程度の資産を築いている未婚男性を狙うケースがかなり多いです。
あの手この手で尽くしたあと、「実家の事業が危ないから、金を貸してほしい」「今月の給料が未払いで生活に困っているので援助してほしい」など、理由をつけてお金を取ろうとします。

結婚詐欺師の手口①:出会いから急接近、結婚を急ぐ

結婚詐欺師は、婚活の場に巧妙に紛れ込み、ターゲットとなる人物に対して紳士的な態度で急接近します。これらの詐欺師は、見た目や経歴が非常に魅力的で、婚活をしているターゲットに対して「これが運命の人かもしれない!」と感じさせるように振る舞います。詐欺師は、最初は非常に魅力的で親切な態度を見せ、ターゲットに対して深い関心を持っているように振る舞うことで、信頼を得ることに成功します。ターゲットは、相手の素晴らしい外見やプロフィールに惹かれ、また相手が自分に対して示す興味や愛情に心を奪われることが多いです。このようにして、詐欺師はターゲットの感情を操作し、心の隙間に入り込もうとします。

詐欺師は、恋人のふりをしながら、ターゲットに対して結婚の話をちらつかせます。これは、ターゲットに結婚の可能性を常に意識させるためです。詐欺師は、結婚の話を持ち出すことで、ターゲットの期待や希望を煽り、信頼をさらに深めることが狙いです。しかし、詐欺師が本当に結婚を考えているわけではありません。実際には、結婚の具体的な日取りを決めることを先延ばしにしたり、友人や両親に対する挨拶を行うことを理由をつけて断ることがよくあります。このように、詐欺師は結婚の話題を持ち出しつつも、結婚に向けた具体的な行動は避け続け、ターゲットが焦りや不安を感じるように仕向けるのです。

例えば、詐欺師は「忙しくてまだ日程を決められない」「家族に挨拶するタイミングを見計らっている」といった理由をつけて、結婚の具体的な計画を後回しにします。このような言い訳により、ターゲットは結婚に対する期待感を持ち続ける一方で、実際の進展がないことに対する不安や疑念を持たせられるのです。この状態が続くと、ターゲットは詐欺師の言葉を信じ続け、結婚に向けた具体的なステップを踏むことができず、結果的に詐欺師の策略に嵌められてしまうのです。詐欺師はこうして、時間をかけてターゲットの信頼を得た後に、最終的な目的である金銭的な搾取へと進むのです。

結婚詐欺師の手口②:何かと理由をつけてお金を借りるようになる

借金

親密な関係を築いた段階で、詐欺師は巧妙に「少しだけお金を貸してほしい」と頼んでくることがあります。初めは1万円や2万円といった少額で、貸す側も負担が少ないため、それほど警戒心を抱かないかもしれません。さらに、詐欺師は信用を維持するために、最初のうちは借りたお金をきちんと返してくることが多いのです。これによって、相手は「この人は信頼できる」と思い込んでしまい、次第に金額が増えていく状況にも疑問を持たなくなっていきます。

しかし、次第に返済の期日が守られなくなり、借金の額も少しずつ増大していきます。この段階に至っても、詐欺師は直接的にお金を要求するのではなく、「君との関係を壊したくない」「迷惑をかけたくない」という言葉を巧みに使い、あたかも自分が被害者であるかのように振る舞います。相手の同情心や愛情を利用し、冷静な判断を鈍らせていくのが、彼らの典型的な手口です。

さらに、詐欺師はわざとターゲットに対して冷たい態度を取ることもあります。急に連絡を減らしたり、距離を置くようなそぶりを見せることで、相手を不安にさせます。このような行動は、ターゲットの心理を揺さぶり、詐欺師に対してますます執着するように仕向けるための巧妙なテクニックです。結果として、詐欺師はターゲットの心理を巧みに操り、多額のお金を巻き上げることを狙っています。

このような手口に引っかからないためには、冷静に状況を見極め、相手の行動に違和感を覚えた際には信頼できる第三者に相談することが重要です。

結婚詐欺師の手口③:連絡が次第に途絶えていく

詐欺師が多額のお金を借りることに成功すると、「必ずお金は返すから、少しだけ待っていてほしい」と、ターゲットに安心させるような言葉を投げかけます。しかし、その約束は単なる口先だけのものであり、実際には返済するつもりなど全くありません。ターゲットがようやく異変に気付き、不安を抱き始め、連絡を取ろうとしても、詐欺師からの返信は途絶えがちになります。返事が返ってきたとしても、具体的な返済計画や進展はなく、曖昧な言い訳ばかりが繰り返されるでしょう。

それにもかかわらず、詐欺師は何食わぬ顔で再びお金を無心してくるのです。ここで詐欺師が用いるのは、「もう少しの辛抱だ」「あと一歩で解決する」「これが最後のお願いだから」というような甘い言葉で、ターゲットを再び信じ込ませる手口です。ターゲットは、これまでの投資を無駄にしたくないという心理から、再びお金を貸してしまうケースが少なくありません。

さらに、詐欺師は時折、少額の返済をすることもあります。このように一部のお金を返してくることで、ターゲットは「やはり返してくれるのではないか」と希望を持ってしまい、さらなる金銭的支援を続けてしまうことになります。しかし、詐欺師が借りたお金を全額返済するというケースはほぼ存在せず、最終的には被害額がどんどん膨れ上がってしまいます。

詐欺師にとって、ターゲットの信頼と心理を巧みに操りながら、限界まで金銭を搾取することが目的であり、その過程で良心の呵責や罪悪感を抱くことはほとんどありません。ターゲットが何か不審な点に気付いても、詐欺師は巧妙な言い訳や同情を引く話を持ち出し、ターゲットを再び安心させることに長けています。

結婚詐欺師の手口④:そのままフェードアウトし、消息不明に

ターゲットが何度もお金を貸し続け、ついに貯金が底をついてしまうと、詐欺師はターゲットがもう金銭的支援をできないと判断し、突然音信不通になります。結婚詐欺師はこのような場合、もともとターゲットに対して自宅の住所や正確な連絡先を教えていないことが多く、教えていたとしてもLINEや偽の電話番号、メールアドレスなどで連絡をしていたため、ターゲットが詐欺師に連絡を取ろうとしても途端に行き詰まってしまうのです。

実際にターゲットが詐欺師の働いているとされる会社に連絡を試みたとしても、会社側からは「そんな人物は在籍していない」と返されることがあります。また、詐欺師が「自分は社長だ」と豪語していた会社そのものが、実際には存在しない架空の会社であったり、ウェブサイトや名刺なども偽造されたものであったりすることもあります。このような場合、ターゲットは詐欺師の実態を突き止めるための手がかりすら得られなくなり、事態はますます深刻化していきます。

また、詐欺師は個人情報を巧妙に隠すだけでなく、ターゲットに自分の素性や過去についても虚偽の情報を流していることがほとんどです。たとえば、偽の名前や経歴を使って接近していた場合、ターゲットが詐欺師の本当の正体を追求しようとすることは非常に困難になります。詐欺師は最初からターゲットに対して正確な情報を提供するつもりがないため、逃亡後に追跡されるリスクも最小限に抑えられるのです。

このような状況に陥ると、ターゲットは絶望感に包まれ、自分が騙されていたことを痛感することになりますが、詐欺師はその頃にはすでに姿をくらましている可能性が高いです。最終的に、ターゲットが法的な手段を取ろうとしても、詐欺師が巧妙に足跡を消しているため、追跡や証拠集めが非常に困難となり、多くの場合、被害回復が難しい状況に陥ります。

結婚詐欺の手口を知っておき、詐欺被害を防ごう

今回ご紹介した結婚詐欺師の特徴や手口は、ごく一例にすぎません。詐欺師によってはもっと巧妙な手口で詐欺を働く者もいるからです。

詐欺被害に遭わないためには、まず関係を急ぎすぎないことが大切です。また、連絡先や住所等を必ず教えてもらい、確認することも忘れないようにしましょう。
ただ、それさえも偽物の可能性があるということも覚えておく必要があります。
なんとなく「怪しい?」と思ったら、その時点で探偵に素行調査、身元調査をお願いすると安心です。